ドラム

作曲法:ドラムの音がわからない!を解消!【まずは各パーツの音を聴きながらドラムを理解しよう】

DTMer

作曲でドラムを打ちこみたい!でもドラムの仕組みがわからない!

まずはサウンドの基本から知りたいよ!

今回はこんな疑問にお答えします。

作曲編曲をする方で、
ドラムフレーズのつくり方がわからないという人は多いのではないでしょうか?

かっこいいドラムフレーズを作りたい!
特に実際に叩いているかのようなドラムを打ちこみたい!!

そんな思いを持っている方は、まず「ドラムの各パーツの音」を知ることが近道です。

僕はプロの作編曲家として仕事をしていますが、元はプロドラマーとして活動していました。

ドラマー&作編曲という背景をもとに解説していきます。

今回の記事では「ドラムがわからない!」を解消する第一歩として、
ドラムセットの各パーツの音をまとめました。

まずドラムのそれぞれのパーツの音を理解することで、
格段にドラムに対する苦手意識がなくなると思います。

では行ってみましょう!

作曲 ドラムがわからない 〜まずは名前を覚えよう〜

まずはドラムの各パーツの名前を覚えましょう。

名前を覚えないとプラグインを使う時に迷ってしまいますからね。

ちょっと面倒くさいですが、ザックリでいいので頭に入れてしまいましょう!

ドラムセットのパーツ一覧

上の画像が基本的なドラムセットを、ドラマーが座る側からみたものです。

パーツの名前で、まず覚えたいのはこの6つ。

  1. バスドラム(キック)
  2. スネアドラム
  3. ハイハット
  4. タム(ハイタム・ロータム・フロアタム)
  5. クラッシュシンバル
  6. ライドシンバル

キック・スネアあたりは聞いたことがあるかもしれません。

ただ、クラッシュシンバルとライドシンバルの違いは?と言われると…

でも安心してください。音を聴きながら覚えればすぐ頭に入ってくると思います。

次からは各パーツの音を聴いてさらに理解を深めましょう。

作曲 ドラムがわからない 〜音を聴いてみよう〜

バスドラム(キック)

まずはバスドラムから解説します。

バスドラムは足でペダルを踏んで演奏するタイコで、
ドラムセットの中で1番大きく、1番音程が低いです。

別名キック。昔の人はベードラなんて言ったりもします。

こんなサウンドです。

バスドラムは楽曲において、
ものすごく重要な役割を担っています。

楽曲のほとんどのシーンで鳴っていますし、低音というものは楽曲の屋台骨ですから。

特にEDMなどのダンスミュージックは、
キックの音の良し悪しで楽曲の良し悪しがと決まってしまう、言っても過言ではないです。

ドラムセットの中でも親分的なパーツなんだな、と覚えてみてください。

大きさや素材でキャラクターが違う

タイコ全般に言えることですが、
大きさや素材によって、かなりキャラクターが違います。

基本的にメイプルやオークなどの木材が使われることが多いですが、
アクリルやアルミなんかもロックドラマーには人気です。

今回の音源では、

22インチ口径(だいだいコレが標準の大きさ)
・メイプル

を使っています。

ざっくりですが、
22インチより大きいとロック寄りに、小さいとジャズ寄りになる
と覚えておくといいと思います。

スネアドラム

次にスネアドラムです。

スネアドラムとは英語で小太鼓のこと。

「タンッ」って感じのサウンドですね。

スネアドラムには様々な奏法があります。どれも特徴的なサウンドです。

例えば、

オープンリムショットという、ロックなどで使われる抜けの良いサウンドの奏法

クローズドリムショットという、静かなorタイトなシーンで使われる奏法

ジャズなどで使われるブラシ奏法

などがあります。

スネアドラムはバスドラムとともに、ビートの中核を担うとても大事なパーツです。

ハイハットシンバル

次はハイハットシンバルです。

略してハイハット/ハットとも言いますね。

ハイハットにはクローズ奏法オープン奏法があり、それぞれ特徴的なサウンドをしています。

クローズ奏法

オープン奏法

オープンにもクローズにも、スティックの当て方や開き具合によって様々なニュアンスが存在します。


例えばこんな感じ。

オープンとクローズを交互に演奏する奏法もよく聴きますね。

ビートやフィルインに部分的に使ったりもします。

どのサウンドを使うべきか?に正解は無いので、そのシーンに合った音色を選ぶことが大切です。


そして実はビートの中で、1番鳴る回数が多い楽器だったりします。(ビートにもよりますけど)

鳴る回数が多いということはそれだけ楽曲に影響する、ということ。

しっかりと音色を選ぶことが大切です。

バスドラム + スネア + ハイハット=『三点』=最も重要

バスドラム・スネア・ハイハットを合わせて『三点』と呼んだりします。

この三点が、ビートにおいて最も大切です。

ちょっとオーバーに言うと、
後のパーツはおまけと考えてもいいくらい

ビートを作るときは、まずこの三点に集中しましょう!

タム

正式名称はタムタム。かわいい。

スネアと似ている外見ですが、サウンドはまったく違います。


まず覚えておいてほしいのが、標準のドラムセットには3つのタムがついています。

音程の高い順から「ハイタム」「ロータム」「フロアタム」という名前。

それではサウンドを聴いてみましょう。

ハイタム

ロータム

フロアタム

主にフィルイン(ビートの合間に入るダカドコドコドコってやつ)で使われることが多いですが、


ビートで使うこともあります。

タムを使ったビート

タムはちょっと混乱しやすいパーツかもしれません。
なぜなら種類と名称が多いからです。

タムの名称について

ハイタム・ロータム・フロアタムという言い方が一般的ですが、別な名前で呼ばれることもしばしば

✔タムのいろいろな名称
  • ハイタム・ロータム・フロアタム=1タム・2タム・3タム
    ハイタム+ロータム(+その他の小さいタム※後述)=「ラックタム(=Rack Tom)」
    ロータム=ミッドタム(Mid Tom)

なんで統一されてないんでしょうねぇ…(笑)

これらはプラグイン内でわりと見かける名前ですので、頭のすみにおいておくといいと思います。

タムの(標準以外の)種類について

ハイタム・ロータム・フロアタムはあくまで標準キット。
ドラマーの好みによって増やしたり減らしたりできます

例えばX JAPANのYOSHIKIさんのドラムセット

浮かべてもらえばわかる通り、タイコがいっぱいついていますよね。
あれは主にタムの数を増やしているんです(バスドラムとシンバルも増えてます)。

✔標準以外のタム
  • ハイタムより小さいタム=10インチタム(テンタム)、8インチタム(ハチタム)など
  • 筒状にながいタム=ロートタム(パーカッションみたいな音がする)
  • フロアタムよりさらにでかくて音が低いタム
  • その他さまざまな種類

タムをどう使いわけたらいいか?

これだけ種類があると使いわけに迷ってしまいますよね。

でも実は、どのタムを使っても基本的には自由です。
ドラマーもその場のノリで使いわけたりしますしね。

ただ生演奏のような打ちこみをしたい場合、

  1. ドラマーがよくやるフレーズを学ぶ(好きなバンドのフレーズをコピーするのがオススメ)
  2. 物理的に不可能なフレーズ(手がからまってしまう、手が三本ないとできないなど)を避ける

この二つを守るとベターだと思います。

クラッシュシンバル

次はクラッシュシンバル

大音量で、「The シンバル」という感じのサウンドです。

ビートに区切りをつけたり、フレーズに迫力を加えたりするときに使います。

スタンダードなドラムセットでは、

  • 左右に一枚づづ、二枚あることが多い
  • 座っている側からみて、左側に16インチのシンバル・反対側18インチのシンバルが多い


(※注:記事の最初にあるドラムセットの写真は、このセッティングとは反対(左手側が大きく、右手側が小さい)になっています。)

ただあくまで「よく見るセッティング」というだけなので、シンバルの配置を変えたり種類を増やしたりしても全然OK。

音の特徴として

インチが大きくなればなるほど、音量も大きく派手な音がする

ということは覚えておきましょう。

ライドシンバル

次はライドシンバル

ひとまずサウンドを聴いてみましょう。

チンチキしてますね。

見た目はクラッシュシンバルと似ていますが、クラッシュシンバルより大きく分厚いのが特徴

クラッシュシンバルのように一発ガシャーンと鳴らす事はまれで、
ハイハットのように主にリズムを刻むシンバルとして使います。

ハイハットよりもきらびやかで、オープンな音色をしています。

なので、「ハイハットより広がる感じを出したい」なんていう時にぴったり。

またラウドロックなどの激しいジャンルでは、
スティックの当て方を変えてグワングワン鳴らすこともよくあります。

その他のシンバル

基本的なバーツは以上ですが、ドラムには「オプション」でつけられる楽器がいくつもあります。

オプションのシンバルとして代表的なものが、スプラッシュシンバルチャイナシンバルです。

スプラッシュシンバル

スプラッシュシンバルはジャンル問わず使われることが多い、エフェクトシンバル。

なくてもいいけどあるとおいしい、カレーで言う福神漬けのようなシンバルです(笑)。

チャイナシンバル

チャイナシンバルは大音量で、どんな爆音のバンドでも抜けて聞こえるサウンドが特徴です。

そのサウンドの特徴から、ロックなどの激しいジャンルで使用されることが多いです。

作曲 ドラムがわからない〜まとめ〜

今回は「ドラムがわからない!」を解消するための第一歩として、
ドラムセットの音を解説しました。

実際のフレージングについてはまた別記事にまとめようと思っています。

DAWで学ぶリズム打ち込み入門posted with ヨメレバWatusi リットーミュージック 2018年09月

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